散歩やお出かけの機会に、「ちょっと歩くと足が痛い」「すぐに疲れる」などのトラブルがあると、憂うつになってしまいます。
足は全体重を支える重要な役割を持っており、適切な靴を履かないと様々な問題が発生しやすくなります。今回は、誰もがなりうる足裏のトラブル「偏平足」について、足部バイオメカニクス理論の視点を取り入れながら解説します。
- 偏平足は「足だけの問題」ではなく、膝・腰・姿勢にまで影響します
- 「歩くとすぐ疲れる」「足裏が痛む」はサインの可能性があります
- 子どもの偏平足は成長とともに改善するケースが多く、大人とは対応が異なります
偏平足とは
偏平足とは土踏まずがなく、足の裏全体が地面につく状態のことを指します。
この状態では、本来あるべき衝撃吸収機能が低下し、膝や腰に負担がかかりやすくなります。特に、歩行時のバランスを取るための「足のアライメント(整列)」が崩れると、全身の姿勢にも影響を及ぼす可能性があります。
偏平足が引き起こす主な症状
偏平足の症状は足にとどまらず、全身に波及することがあります。
| 症状 | なぜ起きるか |
|---|---|
| 歩くとすぐ疲れる | アーチがないため足の筋肉が常に緊張し、通常より多くのエネルギーを消費するため |
| 足裏が痛む | 土踏まずが衝撃を吸収できず、足底の腱膜に繰り返しストレスがかかるため(足底筋膜炎のリスク) |
| 膝・腰を痛めやすい | 足首が内側に過剰に倒れる「オーバープロネーション」が起き、膝関節・股関節・腰に連鎖的に負担がかかるため |
| 姿勢が崩れやすい | 足元の不安定さが体全体のバランスを乱し、猫背や肩こりにつながることもあるため |
偏平足は単なる足の形の問題ではなく、「歩行時の運動メカニズム」に関わる重要な要素と考えられています。特に、次のような点が重要です。
1. 過剰回内(オーバープロネーション):偏平足の人は足首が過剰に内側へ倒れやすく、これが膝・股関節・腰へと影響を及ぼす。
2. 足部の衝撃吸収の低下:アーチが崩れることで、歩行時の衝撃を十分に吸収できず、足底筋膜炎やシンスプリント(すねの痛み)などのリスクが高まる。
3. 全身のバランスへの影響:足元が不安定になると、姿勢の崩れや腰痛、肩こりにつながることもある。
偏平足の主な原因
偏平足になりやすい原因は以下の通りです。
- 合わない靴の長期使用:かかとが柔らかい・サイズが大きすぎる靴は、アーチを支える筋肉を弱らせます
- 体重増加・長時間の立ち仕事:足への負荷が慢性的に続くと、アーチを支える靭帯が伸びやすくなります
- 足の筋力低下:運動不足により、足底の内在筋(足裏の小さな筋肉群)が弱くなります
- 過去のケガや加齢:後脛骨筋腱(土踏まずを引き上げる腱)の障害が原因になることもあります
偏平足の対策
【機能性インソールを使う】
インソールの使用は偏平足や足の疲れに効果的な可能性があります。また踵側に痛みがでる場合、「踵の過回内」を防止し、踵の骨を正常に戻すインソールを使用することも足裏のストレスを緩和する可能性があります。
①オーソティックス(機能性インソール)の活用:足のアライメントを整え、正しい歩行をサポートする。
②シューフィッターのアドバイスを受ける:足の状態に合った靴・インソールを選び、最適なフィッティングを行う。
シューマートがおすすめする高機能インソールを紹介します。
【足に合う靴をしっかり選ぶ】
靴は、自分の足の形やサイズが合った靴を選びましょう。同じサイズでも、メーカーによってかなり違いがあるので、実際に履いて試してみるのがおすすめです。足を計測し、足のサイズに合っている靴を選びましょう。
① かかとが硬い靴、靴全体がねじれない靴:かかとが安定すると歩行が安定します。
② 屈曲性がある靴:あしのゆび位置でしっかり曲がると歩行が安定します。
③ ひも靴:靴ひもをしっかり締めると足への負担は軽くなります
偏平足についてのよくある質問
Q1. 偏平足は自然に治りますか?
A. 大人の後天性偏平足は、放置しても自然に治ることはほとんどありません。靴・インソール・足の筋トレなどの対策が必要です。
Q2. インソールはどれでも同じですか?
A. インソールには市販の汎用タイプと、足の形に合わせたオーソティックス(機能性インソール)があります。偏平足の症状が気になる場合は、シューフィッターに相談したうえで足の状態に合ったものを選ぶことをおすすめします。合わないインソールは逆に痛みを引き起こすことがあります。
Q3. 子どもの偏平足はどう対応すればいいですか?
A. 3〜4歳以降も土踏まずが形成されない・内股や転びやすさが気になる場合は、小児整形外科やシューフィッターに相談しましょう。幼児期は足の骨や筋肉が発育途中のため、大人と同じ対応は不要なケースが多いです。
自分の足でいつまでも歩くために
偏平足は放置すると、足だけでなく膝や腰にまで負担をかけ、日常生活にも支障をきたします。しかし、適切な靴選びやインソールの活用、正しい歩行習慣を行うことで改善が可能です。 「歩くとすぐ疲れる」「足裏が痛む」「膝や腰を痛めやすい」という方は、偏平足のサインかもしれません。自分の足をしっかり観察し、いつまでも健康な足で快適に歩けるように、まずは自分の足のことを知りましょう!